格安SIMへ乗り換える際に、少しでも料金を抑えるために音声通話SIMではなくデータ通信SIMで契約してIP電話アプリを利用する方も増えています。

もしかしたら、あなたもIP電話アプリの利用を検討中かもしれませんね。

そこで気になるのは…

・IP電話の音質ってどうなの?
・通話料金はどれくらい安くなるの?
・IP電話で困ることはある?

など、安くはなるけど利用にあたって何かしら不安を感じているのではないでしょうか?

結論から言うと、従来の音声通話と比べてIP電話には料金が安くなるというメリットがある反面、当然デメリットもあります。

「安物買いの銭失い」ということわざはあるように、安さだけを重視してIP電話にした後に不便さを感じて後悔する方も意外と多いようです。

そうならないためにも、当記事ではメリット、デメリットをご紹介していくので格安SIMの契約前に参考にしてくださいね!

IP電話って音声通話と何が違うの?

ひと言で電話(通話)といっても大きく分けると「電話回線」「インターネット回線」を使った2タイプがあります。

一般的に使っている音声通話はNTTなどの電話回線を利用して通話するものを言います。

一方、IP電話はインターネット回線を使った通話のことです。通話音声をデータ変換してインターネット回線で送り、相手側に届くと音声に変換するシステムです。

そしてIP電話にも「電話番号が付与される」ものと「電話番号が不要」なものと2タイプがあります。

厳密にはもうひとつ「ひかり電話」がありますが、ここで解説するとややこしくなるので省きます。

電話番号が付与されるIP電話

「050」から始まる11桁の電話番号が付与されるIP電話のことです。一部の電話番号を除いてはスマホ、固定電話問わず電話できます。

スマホにアプリをダウンロードすれば、音声通話と同じように時間、場所問わず電話の発着信ができるので違和感なく利用することができます。

IP電話サービスで有名どころは…

・My050(ブラステル株式会社)
・050 plus(NTTコミュニケーションズ)
・G-Call050(ジーエーピー)
・LaLa Call(ケイ・オプティコム)
・Viber Out(Viber Media/楽天子会社)
・SMARtalk(楽天コミュニケーションズ)

などがあります。

電話番号が付与されないIP電話

最近では、LINEの無料通話を利用する人も増えていますよね。単なる電話だけでなく相手の顔を見ながら通話できるビデオ通話も便利ですよね。

IP電話の良いところはインターネット回線を利用しているため、通話しながら画像が動画などのデータ転送ができることです。LINEの無料通話やビデオ通話がまさにそれです。

ただ電話番号が付与されるIP電話の場合は、一般の音声通話と同じで通話のみで画像転送などはできません。

ちなみに、LINEには「LINE Out Free」という無料で固定電話や携帯に電話できる機能もありますが、知っている方は少ないようです。

IP電話アプリを使うメリット

ここではまず、IP電話を使うメリットをご紹介していきます。

メリットはとにかく通話料が「安い」ということに尽きますが、実際、音声通話と比べて「どれくらい安くなるのか?」、そもそも「なぜ、安いのか?」って気になりますよね。

スマホ料金自体を安く抑えることができる

データ通信SIMプランを提供しているMVNOは、音声通話SIMよりも月額基本料を低価格に設定しています。

そのため「データ通信SIM+IP電話」を利用することで、通話料だけでなく月額基本料も安くなるので、毎月のスマホ料金自体を節約できるというのが最大のメリットです。

ただ、MVNOの中にはUQモバイルやワイモバイルのようにデータ通信SIMプランを廃止して音声通話の低料金プランを打ち出すケースも増えています。

その背景には、大手3大キャリアのオンライン専用格安プラン「ahamo」「povo」「LINEMO」の存在が大きいように思います。

今後ますます携帯の価格料金は熾烈化していくでしょうから、プランを音声SIMプランに一本化して低価格にする代わりにデータ通信SIMプランを廃止していくMVNOも増えていくと予想されれますね。

そうなると、データ通信SIMと音声通話SIMの価格差はますますなくなってくるので「安さ」でのメリットは薄れていくかもしれませんね。

仮に「データ通信+IP電話」で月に400円節約できたとして1年で4800円の節約ができたとして…

スマホ料金をとにかく安く抑えたい方にとってはメリットはありますが、それくらいの差額であれば不便なく電話できる音声通話SIMプランを利用する方が良いという方もいるでしょう。ここはユーザーが「何を重視するか」で分かれるところですね。

 

通話料金が音声通話より圧倒的に安い

音声通話SIMよりも「データ通信SIM+IP電話アプリ」で利用することでプラン料金自体が安くなるだけでなく、通話料も安くなります。

理由は、NTTなどの電話回線ではなくインターネット回線を使うため、大規模な設備が必要ないため設備投資や維持費などのコストがかからないからです。その分、割安な料金設定にできるわけです。

ちなみに一般的な音声通話の場合、通話料は…

【県内へ電話】
・市内通話…9.35円/3分
・市外20キロ以内…22円/90秒
・市外20キロ以上…33円~44円/45秒

【県外へ電話】
・県外20キロ以内…22円/90秒
・〃20~30キロ以内…33円/1分
・〃30~60キロ以内…44円/45秒
・〃60~100キロ以内…66円/30秒
・〃100キロ以上…88円/22.5円

というように、音声通話は電話する相手が遠くになればなるほど通話料は高くなります。意外と知らずに電話している方が多いのではないでしょうか。

上記の金額は8時から23時までの料金で、23時から翌8時はもう少し割安になります。

一方、IP電話アプリを使えば距離に関係なく通話料は一律な上、30秒で約8円から高いところでも1分17円程度で通話できます。

通話距離が離れても通話料が一律というのは音声通話にはないIP電話の最大の強みと言えます。遠距離電話する方であればあるほど、IP電話を使うことで通話料を節約できるのでおすすめです。

例えば、中の良い友達や家族など長電話することが多い特定に相手がいる場合、相手にもIP電話アプリをダウンロードしてもらって、あなたと電話する時だけ利用してもらうと方法もあります。

ただ、今やLINE無料通話がこれだけ普及しているので、わざわざIP電話アプリ使わなくても…という方もいるでしょう。

同アプリ間は通話無料になる

音声通話でも「かけ放題」「特定相手は通話無料」などの有料オプションを付ければ通話料を節約することができますが、IP電話の場合は同アプリ間であれば追加料金なしで24時間誰と話しても「通話無料」になります。

 

IP電話を使うデメリット

IP電話は通話料が安く抑えれる反面、利用にあたって不便に感じることもあります。ここでは、IP電話を利用するにあたってのデメリットをご紹介するので、検討中の方は以下のデメリットも踏まえて利用するかどうか決めてはいかがでしょうか。

今までの電話番号が使えない

データ通信SIMプランを契約してIP電話を利用することになれば、当然今まで使っていた電話番号は使えなくなります。

そうなると電話番号が変わったことを会社の同僚、友達、家族、知人に教えなくてはいけません。また保険や会員サイトなど現在契約または登録している電話番号をすべて変更しなければいけなくなります。

これって意外と大変ですよね。それが面倒くさいからIP電話を利用しないという方も結構多いのではないでしょうか。

 

一部番号に電話できない

IP電話は音声通話と同じように違和感なく使えると言いましたが、一部電話できない番号があります。

・フリーダイヤル(0120)
・ナビダイヤル(0570)
・緊急通報用電話番号(110・118・119など)

上記の番号には残念ながら電話できません。電話する機会はそう多くはないかもしれませんが、いざと言う時に電話できないのは不便さを感じるかもしれませんね。

ただ、徐々にフリーダイヤルやナビダイヤルに電話できるIP電話サービスも増えてきています。少しでも不便さを感じたくない方は上記番号に対応しているIP電話サービスを利用しましょう。

 

通話品質が落ちる時間帯がある

インターネット回線を使って通話するため、スマホ利用率が高い時間帯は通話が途切れる、繋がりにくいなど品質が落ちる場合があります。

これはIP電話アプリ自体の品質ではなく契約している格安SIMの通信速度、安定性にによって通話品質が大きく左右されるということです。

通信速度が1日通して安定している格安SIMものもあれば、そうでないものもあります。IP電話アプリを利用する場合は、格安SIMの通信速度、安定性なども選ぶ際のポイントにしましょう。

 

通話するたびにデータ通信量が減る

IP電話はインターネット回線を使って通話するため通話した時間だけデータ消費します。

例えば個人向けIP電話サービスとして人気の「050 plus」の場合、1分間の通話で約250KB消費します。

「1GB=1000000KB」なので、約66時間通話すれば1GB消費することになります。毎日2時間以上通話すれば1ヶ月で1GB消費する計算ですね。

そう考えると、データ消費するとは言え毎日長電話しない限り、そこまで気にする消費量ではないですかなと思います。

 

バッテリーが減りやすい

IP電話はアプリを使って通話するため、電話回線を使った通話よりもバッテリーは消耗しやすいです。

要注意なのは、プッシュ通知機能がないIP電話アプリです。理由は、常にアプリを起動しておかないと着信できないからです。

いつ大事な電話がかかってくるかわからないので1日中アプリを起動しておく必要があります。そうなると、常にデータ通信量を消費することになるのでおすすめできません。

プッシュ通知機能付きのIP電話アプリであれば、アプリを起動していなくても着信できるので、通話中以外はデータ通信量を消費することはありません。

利用するなら必ず「プッシュ通知機能」付きのIP電話アプリにしましょう。

 

停電時にしようできない

IP電話は前述したようにインターネット回線によって通話するため、停電が起きるとネットワークに電力供給ができなくなるため利用できなくなります。

災害などによる停電時こそ緊急で連絡しなければならないこともあるでしょうから、停電時に使えないのは不便かもしれませんね。

 

通信回線が変わると通話が切れる

IP電話はインターネット回線を利用して通話しているため、通信回線が切り替わると通話が切れてしまいます。

例えば、スマホのWi-Fi設定を「常にON」にしている場合に起こりやすいです。

自宅にWi-Fi環境があると、外でモバイル回線で通話しながら自宅に戻った場合に自動的にWi-Fiに切り替わります。

この切り替わる時にネットワークが一瞬だけ遮断されるため通話が切れてしまいます。

他にも、オフィスや街中で複数のWi-Fiが設置されている場合、移動しながら通話していると自動的にスマホが拾うWi-Fiが切り替わることがあるため、通話が切れることがあります。

 

IP電話アプリを使う前に必ず確認してほしいこと

これまで、IP電話アプリを使うメリット、デメリットについてご紹介してきましたが参考になったでしょうか。

もし、あなたが…

「通話品質にこだわらない」
「一部電話できない番号があっても良い」
「とにかく少しでもスマホ料金、通話料を抑えたい」

という場合は「データ通信SIM+IP電話」の組み合わせはおすすめです。

ただ、ご紹介したようにIP電話には「安い」という最大のメリットがある反面、一部番号へ電話できないなど、それ以外にもデメリットがあるので十分に検討した上で利用しましょう。

また、IP電話で1つ注意してほしいのは、IP電話サービスの中には基本使用料がかかる場合があることです。月額100円台から300円程度ですが、毎月かかるため場合によっては、それほどIP電話を利用するメリットがない方もいます。

・遠方へ電話する機会が多い
・長電話することが多い

という方は、IP電話を利用することで大幅に通話料を節約することができます。

逆に、ほとんど通話しないという方、またはLINEの無料通話で十分という方は音声通話SIMで契約して、今までどおり音声通話を利用しても、それほど料金的な差がない場合もあります。

一部番号に電話できない不便さはあっても、できるだけスマホ料金を抑えたい方にはデータ通信SIMで契約してIP電話アプリを使うメリットはあるかなと思います。

「データ通信SIM+IP電話」の組合わせで利用してみて「やっぱりIP電話は不便だから音声通話に戻したい」という方もいるでしょう。

格安SIMは月ごとにプラン変更できるので試しに1ヶ月利用してから今後どうするか判断しても良いかもしれませんね。